こんにちは、『院長が現場を離れる仕組み作りの専門家』小樋将太郎です。今回は値上げを成功させる方法についてお伝えしていきます。
スタッフさんがいる治療院とスタッフさんがいない治療院では、値上げの慎重さがずいぶん変わってきます。
是非、値上げを成功させる方法をしっかり見て頂いて、スタッフさんがいる治療院は値上げを慎重に行って頂きたいと思います。
値上げの必要な5つの項目
まず大まかに値上げをする際の5つの大事な項目をお伝えします。
- マインド
- 数字の把握
- セグメント分け
- コンタクト頻度
- スタッフへのフォロー
1. マインドは、値上げをする際の先生方のマインドです。ここがしっかり整ってないと値上げできません。次回から、詳しくお伝えしていきますので、しっかりとマインドを鍛えて下さい。
2. 数字の把握は、現状の数字を把握して下さい。平均単価、カルテ枚数やリピート、稼働率を把握して下さい。
3. セグメント分けは、患者さんが付いてきて下さるか、付いてきて下さらないかのセグメント分けや治療目的の方の割合、慰安目的の方の割合を調べて行くことです。
4. コンタクト頻度では、既存の患者さんのコンタクト頻度を上昇させることです。
5. スタッフへのフォローは、一番大事なところになってきますので、最後の回にしっかり動画で解説していきます。
やってはいけない場合の値上げと、やっていい場合の値上げがありますので、この値上げをする際に大事なこと5つのシリーズをしっかり見て頂いて、値上げを成功させて頂きたいと思います。
このシリーズをしっかり見ないと値上げはなかなか成功できません。
1.マインド
マインド(考え方)を1番に掲げているのには理由があります。
例えば、値上げをする時に値上げが悪いことだと思っていたり、患者さんにとって通いにくくなるとことだと思っていたら、なかなか自信をもって値上げを伝えることができませんし、マインド(考え方)がない状態からすぐに取り入れられるかと言われたら、それは難しいのです。
では、どうしたらこのマインド(考え方)を鍛えることができるのかと言ったら、先ほどお伝えした値上げの際の大事な項目
- 2 .数字の把握
- 3. セグメント分け
- 4. コンタクト頻度
- 5. スタッフへのフォロー
の4つをしっかり準備をするからこそ、この1.マインド(考え方)ができるのです。
この4つの項目を何もしないまま、いきなり値上げのマインド(考え方)鍛えたとしても、それは本当のマインド(考え方)とは言えません。
この4つの項目を加味した上でマインド(考え方)が鍛えられますので、是非、次回からの2 .数字の把握、3. セグメント分け、4. コンタクト頻度5. スタッフへのフォローをしっかりご覧になって頂き、値上げのマインド(考え方)を徐々に作っていって頂きたいと思います。
気合いで無理矢理値上げをするようなことはしないで下さい。私は気合いで数年前に値上げをして大失敗しています。
マインド(考え方)は凄く大事ですが経営は数字が勝負です。数字を確認しないまま値上げをすることは経営ではなくただのギャンブルです。
必ずあなたには経営者になって頂きたいので、数字から判断する値上げを行って頂きたいと思います。
2.数字の把握
次に2数字の把握についてお伝えしていきます。
値上げを成功させるために数字の把握をして頂きたいのですが、まず把握して頂きたい数字を全部お伝えしていきます。
現状の平均単価(交通事故は除く保険・自費のみ)×カルテ枚数×リピートを把握し、稼働率を出して下さい。
平均単価、カルテ枚数、リピートがどのぐらいかよりも、稼働率がすごく大事になってきます。
例えば院の稼働率が50%の場合、値上げしてもなかなか上手くいきません。スタッフさんを抱えている院の場合、稼働率が70%以下の値上げは失敗しやすい傾向にあります。
稼働率が70%の状態が3ヵ月続いているなら値上げの準備をして下さい。稼働率が75%や80%が3ヵ月以上続くと、スタッフさんは心身ともに疲れてきます。
ですので、スタッフさんを抱えている院の値上げのタイミングは、70%の状態が3ヵ月続いた時で値上げを検討して下さい。
では、その時に何%値上げをしたらいいかと言うと、20%値上げです。
例えば3000円だったら3600円、4000円だったら4800円、5000円だったら6000円にしていきます。このように稼働率70%で20%値上げをすると、あまり失敗しません。
3.セグメント
次に、3 セグメント分けについてお伝えしていきたいと思います。
患者さんのセグメント分けと言うのがあるのですが、しっかり考えてセグメント分けしていかないと、今回お伝えした数字が全て崩れ去ることになります。
値上げを成功させるためのセグメント分けは患者さんが値上げをしても「付いてきて下さる」、「どちらか分からない」、「付いてきて下さらない」の3つに分けられます。
現時点のカルテを見て、把握して下さい。その中ですごく大事になってくるのが、治療目的の患者さんと慰安目的の患者さんがどのぐらいいるのかをしっかり把握して下さい。
例えば、この治療目的と慰安目的の割合が5:5であれば、まだ値上げをする時期ではありません。
とくにスタッフさんがいる院では最低でも、治療目的7:慰安目的3になったときに20%値上げをしていくと、ほぼ離脱がおこらずに値上げをすることができます。
今、来られている治療目的の患者さんと慰安目的の患者さんがどの割合でいらっしゃるのか、しっかり把握することが大事になってきます。
このセグメント分けができてない中で、慰安目的の患者さんが多い状態で値上げをしてしまうと、すごく離脱がおこってしまいますので、しっかりカルテを見分けておく必要があります。
私のクライアントさんでも治療目的と慰安目的の割合が7:3や8:2の状態で20%値上げをしたらほぼ離脱することなく20%売り上げが上がるという状態がおこっています。
まずはこのセグメント分けをしっかりしながら、前回お伝えした平均単価やカルテ枚数、リピート回数、稼働率をしっかり見ながら、値上げをするタイミングを検討し、値上げをしても「付いてきて下さる方」や「どちらかわからない方」をしっかりフォローしていくことができれば、必ず値上げを成功させていくことができます。
治療目的と慰安目的の割合はすごくポイントになってきます。
これがしっかり「見える化(可視化)」できると、⒈でお伝えしたマインド(考え方)ができるようになってきますので、しっかり把握しながら値上げにチャレンジして頂きたいと思います。
4.コンタクト頻度
次に4コンタクト頻度の上昇についてお伝えしていきます。
値上げをする際に、患者さんとのコンタクト頻度を上昇させることがすごく大事になってくるのですが、どのようにしてコンタクト頻度を上昇させるのかについてお伝えします。
一番大事なことは、今来られている既存の患者さんから、もう一度目標確認をしていくことです。
最初の問診で患者さんに、今何に困っているのか、何かやりたいことはあるのかと言う質問をすると思うのですが、もう一度患者さんとの時間をとって、しっかり話を聞いてもらいたいのです。
そして、目指していることや、やりたいこと、困っていることなど患者さんから話を聞いて、「それに向かって治療していきましょうね」、「これからもメンテナンスして行きましょうね」という話を患者さんに事前にして、しっかりコンタクトをとって下さい。
そうすることで、「私ももう一度頑張ろう」というふうに1からリセットして治療に取り組んで頂けるようになります。
コンタクト頻度の上昇のために、まずしっかり患者さんの話を聞いて通院する目的を明確にしておいてください。
さらにできれば、ニュースレターに患者さんがほしい情報の答えをしっかりと載せて渡してあげます。それが、患者さんにとって有益な情報だったら患者さんにとって嬉しいことです。
余談ですが、エステ業界でお客さんがエステに通っている一番の理由は、「情報」です。綺麗になれる情報、健康でいられる情報がもらえるからなのです。
ですので、私達もニュースレターで情報を提供してどんどん通ってもらう付随価値を高めていきます。それは即ち、コンタクト頻度の上昇にも繋がりますし、患者さんの満足度に繋がってきます。
是非、まず話を聞いて目的を明確にして、ニュースレターなどで情報を提供し患者さんの満足度をどんどん上げていって下さい。
そうすることによって、あなたの院が値上げをしたとしても、どうしようか迷っている患者さんが、値上げしても付いていこうという気持ちに変わっていきますので、コンタクト頻度の上昇をしっかりやっておかないと、離脱が数%、10%、20%と増えていきます。
大変なことかもしれませんが、値上げをする際は必ず行って値上げを成功させて頂きたいと思います。
5.スタッフへのフォロー
最後に5スタッフへのフォローについてお伝えしていきます。
今回は値上げの成功の法則、最後のスタッフへのフォローについてですが、これは本当に重要で、スタッフさんが納得して初めて院として一緒に値上げをさせることができます。
まず、値上げをする、しないに関わらず、値上げをしようと思った段階からスタッフさんに伝えて下さい。最初は反発があっても構いません。スタッフさんは値上げに対してすごく不安を感じていますので、スタッフさんと一緒に値上げについて考えて行きましょう。
スタッフさんに伝えることは、まず『なぜ』値上げをするかです。
この『なぜ』にあなたが答えられないといけません。もちろん売り上げを上げたいからという理由はもちろんあると思いますが、それだけではスタッフさんは付いてきてくれません。
値上げをすることによって、治療意欲の高い、施術側からしても気持ちの良い対応がしたくなる患者さんが残って下さりますし、そして500円と5000円の治療を比較すると、高い5000円の治療の方が患者さんの健康に対する覚悟も変わってきます。
施術する治療家の気持ちも500円と5000円の単価では患者さんに対する覚悟が変わってきます。
ですので、『なぜ』値上げをするのかと聞かれたら、スタッフさんの為にも施術をしていて真剣になれる患者さんを呼んでいきたいこと、そんな健康意識の高い患者さんを呼んでいき、売り上げ、利益をしっかり残していく必要があることを伝えて頂きたいと思います。
この2つをスタッフさんにしっかり伝えて納得してもらって下さい。そして、具体的にどのように行っていくのか、何をするのかを伝えた上で、スタッフさんへのフォローをして頂きたいと思います。
現場で患者さんから受けた質問に対してどのようにすればいいのか、先に答えを準備してあげることで、スタッフさんの不安も少しずつとれていって、値上げに協力してくれるようになります。
あなたも大変な時期だと思いますが、スタッフさんのフォローも忘れずに必ず行って頂きたいと思います。
値上げを成功させる方法1~5をお伝えしましたが、これを全てやらなければなかなか値上げの仕組みを作っていくことができませんので、是非取り組んで頂きたいと思います。
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